高齢者の夜間頻尿

高齢者の夜間頻尿

高齢者の多くが夜間頻尿や尿漏れで悩んでいます。

というのも、夜間頻尿や尿漏れなどの原因が、男性であれば前立腺肥大、女性では更年期障害が元になっているからです。

男性の場合、30代から前立腺が肥大し始め、50代にもなると徐々に尿道を圧迫し始めます。前立腺は膀胱近の尿道を囲むように存在する男性独自の生殖器の一部ですが、前立腺肥大症になるとその部分の尿道が、水の流れるホースを握った時のように圧迫されるのです。圧迫されると尿の出が悪くなり、頻尿などの症状がでます。前立腺が肥大する理由はまだ現代医学でははっきりとは分かっていませんが、中高年になると男性のほとんどに前立腺肥大が見られる事から、遅かれ早かれ必ず前立腺は肥大すると言えます。

特に排尿障害で悩んでいるのが女性で、40歳以上の3人に1人は尿漏れなどの排尿トラブルに見舞われていると言われています。

女性の場合、夜間頻尿よりも多いのが尿漏れ(尿失禁)です。その原因の一つとして考えられているのが、更年期だと言われています。女性は更年期を迎えると、女性ホルモンの分泌が減少します。女性ホルモンには毛細血管を広げて血液の流れを良くする働きがありますが、その働きが減少する為、尿道付近の筋肉に血液がまわり難くなります。血液がまわり難くなるという事は、十分な栄養がめぐらないという事になりますので、次第に尿道付近の筋力が緩んでしまうのです。その結果、くしゃみなどをした瞬間に失禁してしまうという事が起こるのです。

以上のことから、男性女性を問わず高齢者の多くが夜間頻尿や尿漏れなどの排尿障害に悩まされているというわけです。