夜間頻尿と尿失禁

夜間頻尿と尿失禁

多くの高齢者が夜間頻尿や尿失禁などの排尿障害に悩まされています。

夜間頻尿は主に男性に起こります。夜間頻尿の原因は前立腺肥大症といわれ、50代以上の多くの男性が夜間頻尿に悩まされています。肥大した前立腺が尿道を圧迫し、尿の排出がうまくできなくなってしまうのです。

夜間頻尿は睡眠不足などを招き、それによる悪影響が懸念されています。睡眠は脳や体の機能を回復させるのに大切な時間であり、その時間がないと、集中力の低下や免疫力の低下などを引き起こします。

尿失禁は尿漏れとも呼ばれます。主に女性に多く見られる排尿障害です。女性の場合、夜間頻尿よりも尿失禁に悩まされている方の方が多いのではないでしょうか。

女性の場合、男性よりも尿道が短いので、くしゃみなどのちょっとした動作で失禁してしまう事が多いとも言われています。

尿失禁は骨盤底筋の衰えと女性ホルモンの減少が主な原因と言われています。骨盤底筋は骨盤内の臓器を支える筋肉ですが、この筋肉が衰える事により尿道が緩みやすくなってしまうのです。

また、女性にとって避けて通れない道である更年期障害も原因として挙げられます。更年期を迎え、毛細血管を広げる役割をする女性ホルモンが減少すると、尿道周りの筋肉に栄養がうまく運ばれなくなり、筋肉が緩んでしまいます。これが原因で尿失禁を引き起こすのです。

男性は頻尿、女性は尿失禁が多いですが、もちろん女性でも夜間頻尿に悩まされている方は多くいます。その原因の一つとして括約筋が挙げられます。括約筋は膀胱の筋肉と連動しているので、この筋肉が弱まると、尿がうまく排出できず、夜間頻尿などが起こります。